SCSIドライバのインストールと設定:Dell PowerEdge 6650システム ユーザーズガイド
目次ページに戻る
Dell PowerEdge 6650システム ユーザーズガイド
SCSISelect ユーティリティ
この付録では、システムに付属のSCSIデバイスドライバのインストール方法と設定方法について説明します。このSCSIデバイスドライバは、システム基板上のSCSIコントローラと連携して動作するように設計されています。SCSIチャネルは、内蔵または外付けテープバックアップデバイスとして使用することができます。
オプションのRAIDコントローラを使用している場合、SCSIデバイスドライバのインストールについては、RAIDコントローラのマニュアルを参照してください。
ディスケットドライブ、CDドライブ、テープドライブなどのハードウェアデバイスの取り付け手順については、『インストール&トラブルシューティング』の「ドライブの取り付け」を参照してください。SCSIデバイスを取り付けたら、SCSIデバイスドライバをインストールして設定し、オペレーティングシステムと通信できるようにします。
次のオペレーティングシステムに対応したSCSIデバイスドライバが提供されています。
Microsoft® Windows NT® Server 4.0
Windows NT Server 4.0, Terminal Server
Windows NT Server 4.0, Enterprise Edition
Microsoft Windows® 2000 ServerおよびAdvanced Server
Red Hat Linux 7.2以降
Novell® NetWare® 6.0
オペレーティングシステムで使用するドライバのディスケットを作成する手順については、「『Dell
OpenManage Server Assistant CD』の使い方 」を参照してください。SCSIデバイスドライバの設定方法については、オペレーティングシステムに付属のマニュアルを参照してください。本章で説明するSCSISelect ユーティリティを使用する必要もあります。
システムの内蔵SCSIコントローラのBIOSにはメニュー方式のSCSISelect 設定ユーティリティがあり、システムのカバーを開けなくてもSCSIコントローラの設定を変更することができます。また、SCSISelect には、SCSIディスクユーティリティが含まれており、SCSIハードドライブのディスクメディアを検査したり、低レベルのフォーマットをおこなったりすることができます。
SCSISelect ユーティリティを起動するには、起動時に次のプロンプトが表示されたときに<Ctrl><a>を同時に押します。
Press <CTRL><A> for SCSISelect Utility!
最初のメニューには、Configure/View Host Adapter Settings オプションおよびSCSI Disk Utilities オプションが表示されます。
SCSISelect では、メニューを使用して選択オプションを表示します。オプションを選択するには、上下矢印キーを使用して目的のオプションにカーソルを移動した後、<Enter>を押します。
オプションを選択すると、別のメニューが表示されることもあります。<Esc>を押すと、いつでも直前のメニューに戻ることができます。SCSISelect のデフォルト値に戻すには、<F6>を押します。
内蔵SCSIコントローラのデフォルト設定を表C-1 に示します。これらのデフォルト設定は、ほとんどのPCIシステムに適合しています。デフォルト設定を変更する必要がある場合にのみSCSISelect を実行します。
メモ: 設定を変更するには、SCSISelect ユーティリティを実行する必要があります。
設定を変更したい、または変更する必要がある状況については、次項の各設定の説明を参照してください。デフォルト設定を変更する、またはディスクをフォーマットあるいは確認するには、「SCSIディスクユーティリティの使い方 」を参照してください。
表C-1.AIC-7892 SCSIコントローラの設定
設定
デフォルト
SCSIバスインタフェースの定義:
Host Adapter SCSI ID
7
SCSI Parity Checking
Enabled
Host Adapter SCSI Termination
Enabled
ブートデバイスのオプション:
Boot Channel
A First
Boot SCSI ID
0
Boot LUN Number
0
SCSIデバイス設定:
Sync Transfer Rate MB/Sec
160
Initiate Wide Negotiation
Yes (Enabled)
Enable Disconnection
Yes (Enabled)
Send Start Unit Command
Yes (Enabled)
Enable Write Back Cache
Yes、No、または N/C
BIOS Multiple LUN Support
No (Enabled)
Include in BIOS Scan
Yes (Enabled)
詳細設定:
Reset SCSI Bus at IC Initialization
Enabled
Display <Ctrl><a> Message During BIOS Initialization
Enabled
Extended BIOS Translation For DOS Drivers > 1 GB
Enabled
Silent/Verbose Mode
Verbose
Host Adapter BIOS
Enabled
Domain Validation
Enabled
Support Removable Disks Under BIOS As Fixed Disks
Boot Only、Enabled、Disabled (デフォルト)
BIOS Support For Bootable CD-ROM
Enabled
BIOS Support For Int 13 Extensions
Enabled
メモ: この表で使用された略語の正式名称は、「用語集 」を参照してください。
SCSISelect 設定のうち、変更の必要性が最も高いのはホストアダプタの基本設定です。
Host Adapter SCSI ID (ホストアダプタSCSI ID) ― ホストアダプタのSCSI IDを設定します。デフォルト設定はSCSI ID 7 であり、ナローSCSIデバイスとワイドSCSIデバイスの両方がホストアダプタでサポートされます。ホストアダプタはSCSI ID 7 のままに設定しておくことをお勧めします。
SCSI Parity Checking (SCSIパリティチェック) ― SCSIバス上でのデータ転送の精度をホストアダプタで確認するかどうかを指定します。デフォルト設定はEnabled です。ホストアダプタに接続された、いずれかのSCSIデバイスでSCSIパリティがサポートされない場合は、SCSI Parity Checking を無効にしてください。 SCSIパリティはほとんどのSCSIデバイスでサポートされています。デバイスでSCSIパリティがサポートされるかどうかわからない場合、デバイスのマニュアルを参照してください。
Host Adapter SCSI Termination (ホストアダプタのSCSIターミネータ) ― ホストアダプタのターミネータを設定します。AIC-7892ホストアダプタのデフォルト設定は、EnabledまたはAutomatic です。このオプションはデフォルト設定のままにしておくことをお勧めします。
起動デバイスの設定では、システムを起動するデバイスを指定できます。
Boot SCSI ID (起動SCSI ID) ― 起動デバイスのSCSI IDを指定します。
Boot LUN Number (起動LUN番号) ― 起動デバイスに複数のLUNがあり、BIOS Multiple
LUN Support が有効になっている場合、起動デバイス上で起動する特定のLUNをこのオプションで指定できます(「SCSIデバイスの設定 」を参照)。デフォルト設定はLUN
0 です。
SCSIデバイス設定では、SCSIバス上の各デバイスに関する特定のパラメータを設定できます。特定のデバイスを設定するには、そのデバイスに割り当てられたSCSI
IDを知る必要があります。SCSI IDが不明な場合は、「SCSIディスクユーティリティの使い方 」を参照してください。
Sync Transfer Rate MB/sec (同期転送速度MB/秒) ― ホストアダプタがサポートする最大同期転送速度を設定します。
AIC-7892ホストアダプタは、最大160 MB/秒をサポートします。AIC-7892ホストアダプタ用のデフォルトは160 MB/sec です。
同期データ転送の折衝をおこなわないようにホストアダプタが設定されている場合、最大の同期転送速度は、ホストアダプタが折衝時にデバイスから受け入れる最大速度になります。(この設定は標準のSCSIプロトコルです。)
Initiate Wide Negotiation (ワイド折衝の開始) ― 8ビットのデータ転送ではなく、16ビットのデータ転送をホストアダプタで試みるかどうかを指定します。デフォルトはYes です。
メモ: 8ビットSCSIデバイスにはワイド折衝をおこなえないものがあります。この場合、エラーやハングすることがあります。こうしたデバイスでは、Initiate Wide Negotiation をNo に設定します。
この項目がYes に設定されていると、ホストアダプタは16ビットデータ転送をおこないます。このオプションをNo に設定すると、SCSIデバイス自身がワイド折衝を要求しない限り、8ビットのデータ転送がおこなわれます。ワイドSCSIのデータ経路のサイズは通常の8ビットSCSIの2倍であるため、16ビットのデータ転送を使用すると、実際の転送速度は2倍になります。
Enable Disconnection (切断の可否)(disconnect/reconnect[切断/再接続]とも呼ばれます) ― SCSIデバイスをSCSIバスから切り離すことをホストアダプタが許可するかどうかを指定します。このオプションをYesに設定すると、SCSIデバイスが一時的に切り離されている間に、ホストアダプタはSCSIバス上で他の操作を実行できます。デフォルトはYes です。
2つ以上のSCSIデバイスがホストアダプタに接続されている場合は、Enable Disconnection の設定をYes のままにしてください。こうすることで、SCSIバスの性能が最適化されます。ホストアダプタに1つのSCSIデバイスしか接続されていない場合、Enable Disconnection をNo に設定すると、SCSIバスの性能が若干向上します。
Send Start Unit Command (Start Unitコマンドの送信) ― 起動時にSCSIデバイスに対してStart Unitコマンドを送信するかどうかを指定します。デフォルトはYes です。
このオプションをYes に設定すると、システムの起動時に個々のSCSIデバイスが一度に1つずつホストアダプタによって起動されるため、システムの電源部への負荷が軽減されます。このオプションをNo に設定すると、すべてのSCSIデバイスが同時に起動されます。ほとんどのデバイスはジャンパを設定しない限り、Start Unitコマンドに応答しません。
メモ: 多くのデバイスでは、Send Start Unit Command がYes に設定されている場合、各ドライブの起動にかかる時間に応じて、デバイスの起動時間は変動します。
Enable Write Back Cache (有効ライトバックキャッシュ) ― データがキャッシュに入るとすぐ書き込み要求の終了を知らせます。実際の書き込みは後でおこなわれます。デフォルトはN/C またはYes です。
BIOS Multiple LUN Support (BIOSの複数LUNのサポート) ― 自動ロードテープドライブやCDドライブチェンジャーなど、複数のSCSIデバイスを含む周辺機器をサポートします。
メモ: テープ自動ローダーが接続されている場合、BIO Multiple LUN Support の設定は No またはEnabled (デフォルト)に設定されなければなりません。
Include in BIOS Scan (BIOS Scanの実行) ― システム起動時に、システムBIOSがこのデバイスを走査するかどうかを設定できます。デフォルトはYes です。
ホストアダプタの詳細設定は、どうしても必要な場合を除いて変更しないでください。これらの値は前もって設定されており、値を変更するとSCSIデバイス間でコンフリクトが発生する可能性があります。
Reset SCSI Bus at IC Initialization (IC初期化時のでのSCSIバスのリセット) ― コントローラが初期化されたときに、SCSIバスをリセットします。デフォルトはEnabled です。
Display <Ctrl><a> Message During BIOS Initialization (BIOS初期化時の<Ctrl><a>メッセージの表示) ― システム起動時に「Press <CTRL><A> for SCSISelect (TM) Utility! 」というメッセージを表示するかどうかを指定します。デフォルト設定はEnabled です。この設定が無効の場合でも、ホストアダプタBIOSのタイトルが表示された直後に<Ctrl><a>を同時に押せば、SCSISelect ユーティリティを実行することができます。
Extended BIOS Translation For DOS Drives > 1 GB (1 GBを超えるDOSドライブでの拡張BIOS変換) ― 容量が1 GBを超えるSCSIハードドライブで拡張変換方式を使用するかどうかを指定します。デフォルト設定はEnabled です。
注意: トランザクションスキームを変更する前に、ハードドライブをバックアップしてください。トランザクションスキームを変更すると、ドライブのデータはすべて消去されます。
SCSIホストアダプタの標準のトランザクションスキームでは、アクセス可能な最大容量は1 GBです。1 GBを超えるハードドライブをサポートするために、78xxシリーズのホストアダプタには、MS-DOS® 環境で各パーティションサイズが2 GB以内で、かつ、全体が8 GBまでのハードドライブをサポートする拡張トランザクションスキームが用意されています。
Novell NetWareなど、別のオペレーティングシステムを使用する場合には、Extended BIOS Translation の設定を有効にする必要はありません。
ハードドライブを、1 GBを超えるパーティションに分割する場合、通常どおり、MS-DOS fdisk ユーティリティを使用します。拡張BIOS変換方式のもとではシリンダのサイズが8 MBまで増加するため、パーティションのサイズは8 MBの倍数で設定しなければなりません。8 MBの倍数でないサイズを指定すると、fdisk は最も近い8 MBの倍数にサイズが切り上げられます。
Silent/Verbose Mode (サイレント/冗長モード)-システム起動時のホストアダプタの情報を表示します。デフォルトはVerbose です。
Host Adapter BIOS (ホストアダプタBIOS) ― ホストアダプタBIOSの使用可否を指定します。デフォルト設定はEnabled です。
メモ: SCSISelect のいくつかのオプションは、ホストアダプタBIOSをEnabled に設定しないと使用できません。
ホストアダプタに接続されたSCSIハードドライブからシステムを起動する場合、ホストアダプタBIOSを有効にしなければなりません。 SCSIバス上の周辺機器(CDドライブなど)がすべてデバイスドライバによって制御されていてBIOSが不要な場合、ホストアダプタBIOSを無効にします。
Domain Validation (ドメイン検証) ― テストが成功するまで速度を受け入れないようにホストアダプタに指示します。使用するデバイスがその速度に対応可能であることを確認後、ホストアダプタはWrite Buffer コマンドをデバイスに送ります。データ転送は、最初は最大速度で実行されます。開始プログラムは、データの読み込みとテストをおこない、パリティかCRCエラーかを特定します。テストに失敗すると、低い速度を設定しテストを再度おこないます。このようにして、データ転送をおこなう前に、最適な速度が決定されます。デフォルトはEnabled です。
Support Removable Disks Under BIOS As Fixed Disks (BIOSのもとで交換可能ディスクを固定ディスクとしてサポート) ― ホストアダプタBIOSによってサポートされる交換可能ドライブを指定します。デフォルトはBoot Only です。次のような選択肢があります。
注意: 交換可能SCSIデバイスがホストアダプタBIOSによって制御されている場合、ドライブの使用中にメディアを取り出さないでください。ドライブからメディアを取り出すと、データを損失する恐れがあります。ドライブの使用中にメディアを取り出したい場合は、交換可能デバイスのドライバをインストールし、このオプションをDisabled に設定してください。
Boot Only (起動のみ) ― 起動デバイスとして指定された交換可能ドライブだけがハードドライブとして取り扱われます。
All Disks (すべてのディスク) ― BIOSによってサポートされるすべての交換可能ドライブがハードドライブとして取り扱われます。
Disabled (無効) ― どの取り外し可能メディアドライブもハードドライブとして取り扱われません。この場合、ドライブはBIOSによって制御されないため、ソフトウェアドライバが必要です。
BIOS Support For Bootable CD-ROM (起動CD-ROMに関するBIOSサポート) ― CDドライブからの起動をホストアダプタBIOSでサポートするかどうかを指定します。デフォルト設定はEnabled です。
BIOS Support For Int 13 Extensions (Int 13拡張機能に関するBIOSサポート) ― 1024を超えるシリンダを持つディスクをホストアダプタBIOSでサポートするかどうかを指定します。デフォルト設定はEnabled です。
SCSIディスクユーティリティにアクセスするには、SCSISelect の起動時に表示されるメニューからSCSI Disk Utilities を選択します。このオプションを選択すると、SCSISelect によってただちにSCSIバスが検索され(取り付けられたデバイスを確認するため)、すべてのSCSI IDと個々のIDに割り当てられたデバイスのリストが表示されます。
特定のIDとデバイスを選択すると、Format Disk オプションとVerify Disk Media オプションがあるメニューが表示されます。
注意: Format Disk オプションを実行すると、ハードドライブ上のデータはすべて消去されます。
Format Disk ― ハードディスクドライブの低レベルフォーマットをおこなうためのユーティリティが起動されます。ほとんどのSCSIディスクドライブは工場からの出荷時にフォーマットされており、再フォーマットする必要はありません。Adaptec Format Diskユーティリティは、ほとんどのSCSIハードディスクドライブと互換性があります。
Verify Disk Media (ディスクメディアの検査) ― ハードディスクドライブのメディアに障害がないかどうかを検査するユーティリティが起動されます。メディア上に不良ブロックが検出されると、それらのブロックを再割り当てするよう促すメッセージが表示されます。Yes を選択すると、それらの不良ブロックが以後使用されなくなります。<Esc>を押せば、いつでもユーティリティを終了できます。
SCSISelect を終了するには、終了のメッセージが表示されるまで<Esc>を押します。(78xxシリーズのホストアダプタの設定を変更した場合は、終了する前に変更内容を保存するように求められます。)SCSISelect を終了する場合は、表示されたプロンプトでYes を選択した後、任意のキーを押してシステムを再起動します。SCSISelect で変更した設定は、システムの起動後に有効になります。(SCSISelect を終了しない場合は、このプロンプトでNo を選択します。)
目次ページに戻る